茨城新聞 20200520
営業時間は10時から午後4時までとのことです。
茨城新聞 20200520
筑西市のJR下館駅に近い老舗の和菓子店。商品ケースの上に立派な鉄道模型が置かれている。会計の際には客の手元にお釣りとレシートを乗せた汽車が走ってくる。店の人と目が合い、思わず笑顔になった
何かと暗い話に陥りがちな昨今、少しでも明るくというのが狙いだそうだが、店主の上野貴則さんには「鉄道の街・下館」に対する強い思い入れがある
自身も鉄道好きという上野さんによると、下館駅は全国的にも注目度の高い場所なのだそうだ。本県の東西をつなぐJR水戸線、西と南を結ぶ関東鉄道常総線、栃木県の真岡市や益子、茂木町につながる真岡鉄道。3路線が集結し、今風に言えばハブになっている
コロナ騒ぎで運行を中止しているが、真岡鉄道は蒸気機関車C12が名物だ。休日の午前、駅の方角から汽笛が数回鳴り響き、前後して煙が立ち上る。下館の風物詩としてすっかり定着した
地元を愛する上野さんは、ローカル鉄道の魅力を生かして駅前に活気を取り戻したいと願っている。「鉄道を乗り継ぐ際に途中下車してみたくなる仕掛けが必要です」
現在駅周辺の飲食店関係者と相談しながら企画を練っている最中という。近い将来、鉄道に乗せた夢が実現することを期待したい。
男の子の夢は、みんなでコロナをたおしたい!
YOASOBI 巣ごもりブレーク!デビュー曲「夜に駆ける」3大主要デジタルチャートで1位独占
スポニチ 2020年5月20日
外出自粛期間中に人気が急上昇している音楽ユニットがいる。昨年12月にインディーズデビューした男女2人組「YOASOBI」。デビュー曲「夜に駆ける」が19日、サブスクリプション(定額聴き放題)の主要3サービスのランキングで初めて1位を独占した。デビュー半年の新人が一気に今年の音楽界の主役に躍り出た。
女性ボーカルのikura(19)と、顔を明かさない男性プロデューサーのAyase(年齢非公表)の2人組。デビュー後はメディアに一切登場せず謎めいた存在だったが、ikuraが15日午後10時に人気YouTubeチャンネル「THE HOME TAKE」に出演。「夜のみんなの1人の時間に少しでも寄り添えたら」と初々しく意気込み、一発撮りでデビュー曲「夜に駆ける」を熱唱した。
動画のコメント欄は「聴き心地最高」「歌の安定感が凄い」「鳥肌止まらん」と絶賛の嵐。動画の総再生回数は19日午後11時20分までの4日間あまりで400万回。1日平均100万回は、ピコ太郎の手洗い動画「PPAP―2020―」の公開当初と同様のハイペース。この広がりが各種デジタルチャートも押し上げた。
2人の最大の特徴は、他人の小説を原作として歌と映像を作ること。小説投稿サイト「monogatary.com」にアップされた作品を対象に、Ayaseが楽曲を制作する。「夜に駆ける」の原作は、星野舞夜さんの小説「タナトスの誘惑」。ミュージックビデオ(MV)は別のクリエーターが手掛けた。
「夜に駆ける」は自殺願望を持つ「君」と、君に一目ぼれした「僕」が織りなすストーリー。YouTubeで公開されているMVの総再生回数は1300万回超。小説と歌、MVがそれぞれ独立した作品として親しまれ、外出自粛期間中ということもあり、相乗効果を生んでいる。
「巣ごもり中の時間を使って作品を行き来しながら楽しむ人が若年層に増えた」(音楽関係者)と、10代を中心に人気が広がった。実際に「夜に駆ける」は10代の利用者が多い「LINEミュージック」で4月度月間ランキング1位を記録。今月に入って20代以上の利用者が多いアップルミュージックとスポティファイにも人気が飛び火。この日、3つの主要デジタルチャートで1位を独占した。
ikuraは「今後もさまざまな試みをしていく中で、一人でも多くの人の夜に寄り添う歌を歌っていきたいです」と抱負。コロナ禍に突如現れた新人から目が離せない。
YOASOBI(ヨアソビ)ボーカルのikuraと、音声合成ソフト「ボーカロイド」を使って楽曲制作をしているプロデューサーのAyaseの2人組。「小説を音楽にする」をコンセプトに昨年12月にデビュー。「夜に駆ける」のほか、1月に「あの夢をなぞって」、今月11日に「ハルジオン」と3曲を配信リリースしている。
≪一発撮り配信「THE HOME TAKE」 過去最多配信はLiSAの「紅蓮華」≫「THE HOME TAKE」では、アーティストが自宅やプライベートスタジオで一発撮りで歌う姿を配信している。昨年11月に開設された「THE FIRST TAKE」がコロナ禍で5月1日から“ステイホーム版”となった。
「音楽とは、何か。一発撮りで、向き合う」がテーマ。真実性を追求するため、ミスしても映像の修正ができないことが特徴だ。チャンネル登録者は98万人と100万人に迫っている。
これまで45テークが公開され、最も再生されているのが人気アニメ「鬼滅の刃」の主題歌「紅蓮華」を歌ったLiSA(32)の4000万回超。YOASOBIは配信と同時に3万人に視聴され、歴代最多記録をマークした。
透き通ったきれいな声です🎤
緩和ケア病棟を感染者向けに「対策何でも」新型コロナウイルス
朝日新聞 2020年5月18日
新型コロナウイルスの感染者が使用する病室に続く通路の入り口は、天井から床まで届く飛沫(ひまつ)防止のビニールカーテンで仕切られていた。ナースステーションに目をうつすと、看護師らが忙しそうに行き交う影が、半透明のビニール越しに見えた。
茨城県取手市の取手北相馬保健医療センター医師会病院。 4月下旬から患者4人を受け入れている。鈴木武樹病院長は「うちは感染症の指定病院ではないが、思いつく院内感染対策は何でもとっている」という。
新規感染者が減り、社会は普段の生活に戻っていっているが、ウイルスと向き合う医療の最前線は警戒態勢が続く。
この病院にコロナ禍が降りかかったのは、20床の緩和ケア病棟の準備中だった。急きょ、この病棟を感染症専用に切り替えた。
大きかったのは、地域の中核病院である「JAとりで総合医療センター」(取手市)が、院内感染により、外来や救急の受け入れを一時停止したことだ。周囲の病院が、患者や救急を受け入れて助け合った。
感染者の治療や看護は、医師3人と志願した看護師13人らが交代で担っている。病室に向かう際にはマスクを2重に着け、全身をガウンなどで隙間なく覆う。ウイルスを周りに散らさないよう、防護具を脱ぐときに最も気をつかう。
「どんな状況で感染するか分からないのが不安だが、高い職業意識で立ち向かっている」と藤田あけみ看護部長は話す。家族にうつさないよう帰宅を控えている者もいる。終わりが見えないことが、精神的な負担になっている。
毎日新聞 20200518
新型コロナ 子どもら、詩と音楽で元気に 取手の声楽家・岡本さんが「心の授業」動画配信
毎日新聞2020年5月18日
朗読したり、一緒に歌ったり
取手市の声楽家、岡本静子さん(72)が歌唱と詩の朗読を収めた動画「心の授業」(約40分)を動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信している。新型コロナウイルス対応で自宅待機が続く児童・生徒に向けたもの。在宅の小学生と一緒に歌う場面もあり、感受性や思いやりの気持ちを育む内容となっている。
岡本さんは2009年から、童謡詩人の金子みすゞの詩を題材にした出前授業「心の授業」を県内各地の小中学校で展開してきた。
今年は3月から2カ月以上も休校が続くため、「子どもたちを詩と音楽で元気づけたい」と考えた。10年以上の授業経験を基に、画面を通して子供に話しかけるスタイルのネット授業を発案した。
撮影は4月末、取手市教育委員会が協力し、取手小学校の音楽室で実施した。市内のピアニスト、田村愛さんが伴奏。窓の外ではハナミズキが咲き、室内に穏やかな日差しが差し込んでいた。
撮影した演奏・歌唱は5曲。このうち金子みすゞの詩による2曲は、詩の朗読もした。「詩をよく読むと、書いた人がどんなことを伝えたいのか分かってくる」と岡本さんは言う。
例えば、金子みすゞの詩「私と小鳥と鈴と」は「鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい。」で終わる。岡本さんはカメラに向かって「みんな違って、みんないいってどういうことだろう?」と問いかけた。
考える時間をおき、過去の出前授業を受けた児童の感想文を読み上げた。「自分に自信を持って生きていけばいい」「人には必ず、一つはいい所がある」――。受け止め方はさまざまだ。
岡本さんは「心で感じて歌えば、心の栄養になる。心でたくさん感じ、すてきな大人になってください」と強調した。