「取手の明治維新」展 史料100点、人物でたどる 9月24日まで
毎日新聞 2018年7月28日
明治150年に合わせ、幕末から明治初期に活躍した取手ゆかりの人々を紹介する企画展「人物でたどる取手の明治維新」が市埋蔵文化財センター(取手市吉田)で開かれている。「赤報隊」を組織した相楽総三のほか、戊辰(ぼしん)戦争で旧幕府軍として戦い、明治期には茨城県令(知事)も務めた人見寧らの貴重な史料計約100点が並ぶ。9月24日まで。
相楽は取手の豪農、小島家が江戸に構えた屋敷で出生。西郷隆盛の指示で赤報隊を結成し、年貢の半減をふれ回りながら江戸に向かったが、新政府は方針を撤回し、「偽官軍」の汚名を着せられて処刑された。
企画展では、利根川と江戸川をつなぐ利根運河の開削を手がけた取手出身の広瀬誠一郎が、勝海舟から受け取った書「獨養其志」(広瀬篤氏所蔵)を公開しているほか、人見が旧幕府軍として箱館戦争で使った自筆の指揮旗(人見寧則(やすのり)氏所蔵)も目を引く。
飯島章センター長は「取手ゆかりの人物を通じて明治維新の光と影を知っていただきたい」と来館を呼びかけている。
講座・講演も
また歴史講座2回と講演会を市福祉交流センター(同市寺田)で開く。講座は28日「慶応4年4月の取手-土方歳三と徳川慶喜-」▽8月25日「取手はかつて千葉県だった」。いずれも講師は飯島氏。講演は9月8日、徳川記念財団の岩立将史学芸員が「相楽総三とその顕彰運動」の題で話す。いずれも午後1時半から。申し込み不要。入館、受講無料。問い合わせは市埋蔵文化財センター(0297・73・2010)。