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いばらき春秋

木曜日, 12月 12th, 2019

茨城新聞 20191212

中学生になって、小学校まで仲の良かった友人から無視されたり悪口を言われたりするようになった。原因は分からなかった

本年度の全国中学生人権作文コンテスト茨城県大会で最優秀賞に輝いた阿見町立竹来中3年、川又萌永(もえな)さんは自らが受けたいじめ体験を作品にした。タイトルは「ゼロへの一歩」

川又さんはいじめを母親に打ち明け、二つの約束をする。「このような人間関係の悩みや問題が起きた時は母や家族と一緒に問題を解決していこうということ」「自分の胸の痛みを知っているなら、絶対に人の悪口は言わないこと」

約束によって気持ちが変化する。「絶対に味方でいてくれる人がいる。だから大丈夫と思えるようになった」

さらに自分と同じように苦しんでいる人がいたら手を差し伸べたいと決意する。「まずはその人の気持ちを受け止め、できる限りの事をしたい。そしてできればその人と約束を交わしたい。母とした二つの約束を。それが、いじめゼロへの小さな小さな一歩と信じて」

那珂市で7日に開かれた人権週間記念フェスタで、自らの作文を朗読した。力強い訴えに会場は大きな拍手に包まれた。子どもの話に耳を傾け、気持ちを分かち合ったお母さんにも拍手だ。

いばらき春秋

日曜日, 12月 8th, 2019

茨城新聞 20191207

母が通うデイサービスが今月いっぱいで閉所することになった。経営者も高齢になり、継続が困難になったという。サービスを提供する側にも高齢化の波が押し寄せている

膨張を続ける社会保障費の伸びを抑えるため、政府などの医療制度改革の議論が本格化している。75歳以上の後期高齢者が支払う自己負担を、現在の1割から2割に引き上げることや、年齢に関係なく外来受診した際の窓口負担に一定額を上乗せするワンコイン負担制度の導入が焦点だ

政府は、団塊世代が75歳以上になり始める2022年に2割負担を導入したい考え。引き上げた場合に高齢者の生活にどのような影響が出るかを試算する

ワンコイン負担では、国民全体の外来受診の回数は年間約21億回に上り、仮に一律100円を徴収すると年2100億円、500円なら年1兆円規模の窓口負担が発生、公的医療保険の財政にとってはプラスとなるという

多くの高齢者が、決して多いとは言えない年金を生活の頼りとしている。消費税増税と併せ、負担増は重いはず。試算は、生活水準に応じ複数のモデルを示すべきだ
負担が増すなら事業者にも、メリットがなければならない。経営が順調なら閉所する施設も減るはずだ

ミャンマーに物品寄贈

木曜日, 12月 5th, 2019

新聞販売店経営 常総の七井さん ミャンマーに物品寄贈 戦没者慰霊学校・NGO支援
有志「巡拝団」現地で交流

茨城新聞 20191205

七井仁一さんから寄贈されたテレビが設置された教室。子どもたちに文房具も配られた=ミャンマー・マンダレーのポパ山学校七井仁一さんから寄贈されたテレビが設置された教室。子どもたちに文房具も配られた=ミャンマー・マンダレーのポパ山学校
太平洋戦争時に多くの日本人兵士が戦死したミャンマー(旧ビルマ)の発展を願い、常総市で新聞販売店を営む七井仁一さん(69)が、現地の学校や非政府組織(NGO)にテレビやバイク、ユニホームを寄贈した。有志たちで続ける戦没者慰霊と同国支援活動の一環。寄贈に合わせて有志が「巡拝団」を結成し、11月19〜23日に現地を訪問。ミャンマーの人たちと交流を深めた。

巡拝団は、常総市若宮戸で石油販売会社を経営する稲葉修一さん(69)が結成した。県内外の7人が参加。七井さんは都合が付かず不参加となったが、代わりに手紙と自身の写真を知人の稲葉さんに託し、寄贈先である学校に持って行ってもらった。

一行は20日、世界三大仏教遺跡の一つとされるバガンを訪問。同地で消防活動を行っているNGOに、七井さんから託された隊員用のユニホーム30枚を寄贈した。

稲葉さんら有志はこのNGOに、2014年と16年に消防車を寄贈している。七井さんは16年の時、ミャンマーまでの輸送費を負担したとして、17年にバガン市長から感謝状が贈られた。上下水道が整っていないバガンで消防車は、給水用にも使われる。

今回届けた長袖シャツのユニホームの背中には「BAGAN Fire Station」の名が誇らしく刻まれている。NGO代表のキンマオヌーさん(60)は「日本からの支援をいつも感謝している。ユニホームはすぐにメンバーに配りたい」と笑顔で話した。

21日はバガンから約50キロ離れたマンダレーの観光地、ポパ山の麓にあるポパ山学校を訪問した。同校では13歳の中学生と小学生の合わせて130人が在籍。七井さんから贈られた液晶テレビ5台は10月、バイク2台は訪問の数日前に届いたばかりだった。

テレビは教室に配置され、DVD教材を使った授業が行われていた。教室にテレビが付くのは初めてで、女性教師は「DVDが使えるので、授業のスピードが早くなった」と説明し、生徒の一人は「映像での授業はとても分かりやすい」と感想を語った。

一行は日本から持参した文房具や、常総市立石下小学校(落合千鶴子校長)の募金で購入したノート720冊も児童一人一人に手渡した。受け取った子どもたちは早速、ノートに自分の名前を書き込み、喜んでいた。

教室では七井さんの手紙を稲葉さんが代読。写真も手渡された。ウーミウ校長(53)は「テレビが来て子どもたちも喜んでいる。大変ありがたい。バイクは教職員が町に出るときに使いたい」と感謝の言葉を述べた。

ミャンマー巡拝は今年で45回目。稲葉さんの父、茂さん(故人)が始めた活動だ。

茂さんは太平洋戦争でビルマの戦地から奇跡的に生還した一人。戦後は同国の発展を願い、私財を投じて学校を造るなどした。今回訪問した学校の建て替えにも協力している。

稲葉さんは「父の遺志を継ぎ、今後もさまざまな支援を行っていきたい」と意欲を示し、帰国の報告を受けた七井さんは「ミャンマーの子どもたちの喜ぶ顔が目に浮かぶ。微力ながら貢献できてうれしい。より良い学校生活を送ってもらえれば」と話した。

藝大食堂 ランチで若手芸術家応援

日曜日, 11月 24th, 2019

藝大食堂(取手市) ランチで若手芸術家応援

茨城新聞 食いこ 2019年11月24日

森の中にある自然豊かな東京藝術大学取手キャンパス。福利厚生棟内にある「藝大食堂」は学生や教職員の胃袋を支えるだけでなく、地域にも開かれる学食。「半農半芸」を核に、芸術と市民をつなぐ交流拠点としての顔も持つ。

特定非営利活動法人「取手アートプロジェクト(TAP)」が2017年から運営する。同大と取手市、市民が共同で組織するTAPは1999年から芸術家支援や市民向けの芸術体験の機会提供などの活動を行う。

藝大食堂のランチは利用者で価格設定が変わる。学生560円、教職員660円、一般780円。TAP事務局長の羽原康恵さんは「地域の人に利用してもらった収益は芸術文化の支援に活用している」。ランチを食べることが若い芸術家の応援につながる。

ランチは定食とカレーの2種類を用意。食堂のスタッフは「作れる物は手作りする」精神で、地元産の食材などを上手に利用し、家庭的な味を提供する。どちらも日替わりで、サラダやひじき煮などの副菜を添える。「ランチは唐揚げが人気。副菜は野菜を多めにバランスよく」とスタッフ。カレーはオリジナル配合のスパイスを使う本格派。自家焙煎(ばいせん)コーヒーや自家製シロップのドリンクなどがある。

行方市の農家から届く規格外のサツマ芋はサラダや大学芋、天ぷらなどに大活躍。近所からは自家栽培の野菜やレモン、取手市農業公社婦人部が造ったみそも生かす。羽原さんは「地元産の食材はご縁のある生産者さんたちに支えられている」と感謝する。

食堂は木や布でリメークしたテーブルや椅子、手作りの内装、陶器の食器など居心地の良い空間で、思い思いの時間を過ごすことができる。

秋から「ウィークエンド藝大食堂」が始動した。「農や自然に親しむ環境作り」を目指し、食堂周辺の土地を耕す構想の端緒として、24日にヤギのいる風景を考えるイベントを開く。藝大ならではの機材や資材がそろった工房を利用して、紙からたこを作り大空に揚げるプロジェクトも進行する。

羽原さんは「芸術は分かりにくい、難しいと思われがち。まずは食をきっかけに、足を運んでほしい」と話した。

■お出かけ情報
藝大食堂
▼取手市小文間5000東京藝大取手校内
▼営業時間は月曜~金曜の午前10時~午後6時(ランチは午前11時半~午後2時)
▼定休は土・日・祝日、大学の休校日
▼(電)050(5248)5571

首里城再建支援金 藤代高校

土曜日, 11月 23rd, 2019

茨城新聞 20191123
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サイクルアートフェスティバルの様子

金曜日, 11月 22nd, 2019

茨城新聞 20191122

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県内初市内全公立保育所に情報通信技術(ICT)を導入 取手市

月曜日, 11月 18th, 2019

茨城新聞 20191118

ICTで保育士確保 事務減へ労働環境整備
取手市 県内初、来年4月公立導入

保育士不足が全国的に深刻化する中、取手市は来春、市内全公立保育所に情報通信技術(ICT)を導入する。手書きの作業を電子化して事務仕事を減らし、保育士が本来の保育業務に充てる時間を増やす。市によると、公立保育所へのICT導入は県内初という。働き方改革で保育士確保につなげたい考えだが、周辺自治体が補助金支給で処遇改善を図る中、ICTだけで保育士を市内へ引き留めることができるかという課題も残る。(取手・龍ケ崎支局・高阿田総司)

■残業が減った
朝のあいさつが交わされる午前9時。同市西の私立稲保育園に子連れの保護者が次々と来園し、入り口に置かれたタブレット型端末に指を触れ、中に入っていく。公立に先駆け、2017年4月からICTを導入した同園の朝の風景だ。

タブレット型端末のタッチパネル操作で児童の登降園を記録。手書きの保育日誌作成や延長保育の料金計算なども電子化した。作業効率化、情報共有化の面で効果が表れ、保育士らは「残業が減った」と話す。

市では20年4月から同様のシステムを公立保育所6カ所に入れる。背景には、県南地域の保育士が待遇の良い東京都内、千葉県内へ働き口を求めて行ってしまうという現状があり、その対抗策として「労働環境整備」を打ち出した。

主に担任を持つ公立保育所の保育士は、ICT活用の研修を受ける。永山保育所(下高井)の保育士、柳沢葉月さん(34)は「貼り紙で伝えていたお知らせも、今後は保護者の携帯端末に直接送ることができる」と導入に前向きだ。

■幼保無償化の影響
政府の幼児教育・保育の無償化が10月に始まってから、稲保育園では、子どもの入園に関する問い合わせの電話や施設見学者が増えている。子どもを預けて働きに出る親が増える「気配」が感じられる。

無償化の影響について、同園の寺内美智子園長(54)は「土曜日も子どもを預け、働く親が増えていくのでは。それに合わせた勤務体制も考えなければ」と変化を見据える。

保育者支援、子育て支援に詳しい筑波大医学医療系・徳田克己教授(61)は「一時保育(3〜5歳児対象、3万7千円まで無料)は増えていくだろう」と予測。「有料のときに3時間だけ子どもを預けていた親が、無料になって長時間預けるようになる。保育施設が子どもを預かる時間が長くなり、保育士の負担は増す。人数は今も足りていないが、保育士確保は今後さらに大変になるはずだ」。

■引き留め策
厚生労働省が今年7月にまとめた保育士の有効求人倍率は2・68倍。求人数が多く、働き手が足りない。保育士確保のため、市の周辺自治体では給料の上乗せ補助による処遇改善を、地元を離れないための引き留め策としている。

千葉県柏市では私立の認可保育園と認定子ども園の保育士へ1人月額4万〜4万3千円を支給。県内の近隣では、つくば市が17年度から私立の常勤保育士に1人月額3万円、土浦市、牛久市、阿見町でも私立の保育士らへ最大1万5千円の補助を出している。

取手市は私立の施設への処遇改善補助こそあるが、保育士への補助金支給制度がない。賃金面では財政力のある自治体が優位に立つため、ICT導入で「高い賃金か、充実した環境か」の選択を保育士に迫る。

市子育て支援課は「子どもが好きで保育士になる人は多い。それなのに、事務仕事に追われてしまっている。ICTで保育士が子どもにかける時間が増えることは、保育士にも子どもにも良いこと」と訴える。

エコノミクス甲子園茨城大会江戸川学園取手2年、全国へ

日曜日, 11月 17th, 2019

エコノミクス甲子園茨城大会 高松さん、佐藤さんV 江戸川学園取手2年、全国へ

茨城新聞 20191115

高校生が金融経済の知識を競う、第14回全国高校生金融経済クイズ選手権「エコノミクス甲子園」茨城大会」(筑波銀行主催)が10日、つくば市竹園の同行つくば本部ビルで開かれ開かれ、江戸川学園取手高で共に2年の高松遼太さん(17)と佐藤志穏さん(16)でつくる「star two」が優勝し、全国大会への切符を手にした。

エコノミクス甲子園は、高校生に金融経済の仕組みを理解し、ライフデザインやお金との関わり方を考えてもらおうと開催。県内11校から2人一組の計33チーム66人が参加し、クイズ形式で競った。

予選は筆記と早押しを行い、上位6チームが決勝ラウンドに進出。決勝は「バブル崩壊に備えろ!リスクヘッジクイズ」と題したボードクイズで争われ、各チームが、得点が半分になる「バブル崩壊」のリスクを回避しながら、全10問に挑んだ。

決勝で接戦を制した2人は2年連続の出場。昨年は決勝に進出したものの、頂点に届かなかった。佐藤さんは「気合を入れてきたのですごくうれしい」とにっこり。高松さんは全国大会に向け「目標はもちろん優勝。時事問題などもっと上げられるところを詰めていきたい」と意気込んだ。

全国大会は来年2月に都内で開催し、優勝チームには米ニューヨークへの研修旅行がプレゼントされる。

とりで産業まつり に25万円の助成金

日曜日, 11月 17th, 2019

茨城新聞 20191116

社会貢献活動の一環として、明治安田生命保険柏支社(山川真哉支社長)は、取手市緑地運動公園で開催された「第38回とりで産業まつり」で、同実行委員会(菊地城一郎委員長)に25万円の助成金を贈呈した。

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「乃が美」水戸店オープン

土曜日, 11月 16th, 2019

「乃が美」水戸店オープン 県内2店舗目 生食パンに行列

茨城新聞 20191116

オープンした「乃が美はなれ」水戸店=水戸市笠原町オープンした「乃が美はなれ」水戸店=水戸市笠原町
県内2店舗目となる高級生食パン専門店「乃が美はなれ」水戸店が15日、水戸市笠原町のショッピングセンターロゼオ水戸にオープンした。開店前から数百人の来店客が行列を作り、開店とほぼ同時に完売する盛況ぶりだった。

予想以上の客足に1人当たりの販売本数を当初の5本から3本に変更して対応。同社は「これほど並ぶと思っていなかった。今後の県内出店も考えていきたい」と話した。

午前7時から並んだ小美玉市の清宮真さん(44)は「おいしいとうわさに聞いていたので待ち望んでいた」。水戸市の女性(71)は「つくば店では予約がなかなか取れず宇都宮店に買いに行っていた。近くなり良かった」と笑顔だった