戸田井排水機場 北浦川水害対策、排水機場を更新 取手で完工式
毎日新聞2016年4月23日
取手市小文間の小貝川に流入する北浦川流域の安全を守るため、国土交通省が建て替えた「戸田井排水機場」の完工式が21日、現地で行われた。豪雨などで小貝川の水位が上がると水門を閉じて北浦川への流入を防ぎ、ポンプで北浦川の水を小貝川へはき出す。ポンプは日立製作所製の2基で、合計毎秒13立方メートルの能力がある。
同排水機場はもともと1963年に建設。当初2基で8立方メートルだったが、その後3基を増やし13立方メートルとなった。老朽化し、2014年1月から旧機場の隣に新機場を建設していた。総工費は約18億円。
式には県、市や地元の岡堰土地改良区の関係者ら40人が出席。国交省利根川下流河川事務所の中村伸也所長は「信頼性が向上した。計画上は十分なものではなく、ポンプ増設に向けて努力したい」とあいさつ。藤井信吾市長ら4人が一斉に起動スイッチを押した。
同事務所によると、旧機場は過去10年間で累計約1300時間稼働。利根川下流9カ所の排水機場の中で、ポンプ稼働実績が最多だった。