粋な計らい真壁人
真壁で「越中おわら風の盆」
幻想的な調べと踊りに酔う
桜川市真壁町で29日夜、「真壁・風の祭り」が開かれ、中心部にある御陣屋前通りの仲町休憩所前では「越中おわら風の盆」が演じられ、寒さが戻ったあいにくの天候ながら地元の人たちが幻想的な踊りを楽しんだ。
越中おわら風の盆は、富山市八尾町で毎年9月に3日間行われる人気の祭り、約25万人の観光客が訪れる。「風鎮め」の祭りで、胡弓や太鼓の越中おわら節の調べにのせ、男女が編笠や手ぬぐいをかぶり町中を踊り歩くことで知られる。
今回、真壁のひなまつりを下支えする地元のボランティア団体「まちづくり真壁」(川嶋利弘会長)が4年前から誘致に取り組んだ。「真壁の町並みで風の盆を見たい」という市民らの声を受け、これに八尾町の保存会が応えて実現した。
「まちづくり真壁」では長年、まちづくりに取り組んできた真壁の人たちへの褒美(ほうび)と位置付け、人を集めるようなPRを一切せず、「恐らく最初で最後の祭り。ぜいたくかもしれないが、あくまで地元の人たちが楽しむ目的で開いた」と事務局の鈴木謙一さん。
会場では、哀切を帯びた越中おわら節と胡弓などの特徴ある音色が響く中、編笠に浴衣や法被姿の踊り手たちが無言で艶やかで優雅な踊りを披露。最後には、地元の人たちも踊りの輪に加わり、盛り上がった。
大子町の元気をお伝えします
宣伝にリンゴの「ブランド屋台」製作
筑波大の提案で町内のグループが協力
大子町は、連携協定を締結している筑波大学(つくば市)の提案を基に、リンゴをテーマにしたブランド屋台を製作した。町特産品のリンゴのブランド化を図るための広報・宣伝などに活用していく。
同町と同大学は2008年8月に連携協定を締結。ブランド屋台は09年度大子町・将来の元気担い手育成事業として、リンゴをはじめコメ、茶、コンニャクの四つの屋台が提案され、その中から今回、リンゴに絞って製作した。
屋台は、「にぎわいを求めて、町内の観光拠点を移動しながらリンゴをPRするツール」として製作。町所有の軽トラックの荷台に積載して活用できる。町特産の八溝杉を使って、高さ約2㍍10㌢で、底辺は軽トラックの広さだが折りたたみ式の屋根を広げると一つの家の形になる。
リンゴ箱もプラスチック製のものでなく、以前使用されていた木箱を再生。材料は屋台と同じ八溝杉を使い、縦50㌢、横25㌢で深さは25㌢と12・5㌢の2種類を作製。人材育成事業のリンゴグループが約60個を作った。今後80個に増やしていくという。屋台とセットで使用し、イスやテーブルとしても活用していく考えだ。
屋台のデザインと製作には、地元の大工や家具店、材木店などでつくる木工芸グループと協議しながら共同製作した。ワークショップには高校生や商工会会員、町職員、木工芸グループ、リンゴ農家も参加した。
町では今後、リンゴ園での花見や夏季のキャンプ場でのパンなどの販売、冬の枝の剪定(せんてい)時期に焼きリンゴの販売などの素案を持っているが、今後、屋台活用促進研究会を立ち上げ、6月に会議を開き、検討を進めていく方針。併せて町内のイベントなどで実証実験を行い、1年かけて屋台の運営や活用方法を検証していくという。
町企画地域振興グループの小室学さんは「今回は町で屋台を作ったが、それぞれの業種でオリジナル屋台を作ってもらい、屋台が町にあふれるようになれば」と期待している
いっぱい並んだら『ブランド屋台村』ができますね
野菜王国茨城 これで町おこしできないでしょうか?
えっ? 県内に市営自動車学校があったのぁ?
県内唯一の市営「自動車学校」が廃校
常総市営自校、来年3月まで
県内で唯一市営の運転免許教習所「常総市営自動車学校」(同市新石下)が来年3月末で廃校となる。少子化の影響で教習生が年々減少し、10年ほど前から単年度赤字経営となり、過去の黒字分を取り崩して補てんしていた。2008年度には経営を民間譲渡する計画を立て、事業者を公募し2社が応募したが、適格でなかったという。廃校に伴って、普通車やオートバイの教習生は6月末で募集を終了する。跡地約2・2㌶は売却する方向で検討するという。2日開会の6月議会に提案する。
同校は48年前の62年度に開校し、ピークだった開校当初は2600人を超える教習生が入校した。80年代までは2000人を超える教習生があったが、90年代に入ると2000人を下回り、95年度はピーク時の半分に減少、99年度からは1000人を下回り、昨年度は年間425人しか入校がなかった。48年間に同校で学んだ教習生は4万人を超える。
この間、営業時間の拡大、各種割引制度の導入、無料送迎などサービスを拡充し、経費削減などにも努めてきたが、減少に歯止めがかからなかった。
黒字経営だった開校時から94年度まで、計5億7300万円を石下町(当時)の一般会計に繰り入れ、基金として積
み立てていたが、赤字経営となった98年度以降は基金を取り崩して運営費を補てんしている。07年度の場合、年間事業費約1億5000万円のうち2000万円程度を基金から補てんした。
民間譲渡を検討した際は、少なくとも10年間以上、運営を続けることを条件の一つとしていたが、応募の2社とも運営の10年以上継続が見込めなかったという。
同校は面積2・2㌶。そのうち運転コースは1・2㌶で、普通車、中型車、大型特殊車、オートバイ、原付きバイクなどの教習を実施している。