Archive for 11月 30th, 2010

空からの便り

火曜日, 11月 30th, 2010

女の気持ち ~毎日新聞101130~

 朝、ふと庭先を見ると、雨に打たれた風船がありました。手に取ると、中に「おへんじください」と、可愛い文字で書かれた手紙が入っていました。

 初めての経験に高鳴る胸を押さえ、手元にあった絵はがきを出すと、返事が来ました。

 風船は東京・八王子の幼稚園が運動会で飛ばしたものでした。風に乗って、はるばる鎌倉まで飛んできたのです。

 園児たちの寄せ書きと共に、スナップ写真も送られてきて、うれしいやら楽しみやら。鎌倉をよく知っていて、以前からの知り合いのように、返事と共に、絵はがきや来年の江の電のカレンダー、折り紙を送りました。

 するとまた、「ありがとう」と、子どもたちの元気な写真と近況が、担任の先生から送られてきました。孫とまた巡り合ったように、毎日が楽しくなりました。

 年長さんなので、とても上手に字が書けます。つづり込まれた画集を毎日眺めながら、会える日がくるのを楽しみにしています。

 大きく成長した姿を見ることができたらどんなに幸せだろう。静かに暮らす老いた身。楽しい夢を与えてくれた園児たちに感謝しています。

 3通目の便りを先日、投函(とうかん)しました。風船が縁となったつながりが少しでも長く続くよう、私も元気で頑張りたいですね。

 「八王子桑の実幼稚園」の皆さま、大きな夢をありがとう。太くて長い友情が続くよう、少ない年月を楽しみに生きたいと思います。

三つのクラス会

火曜日, 11月 30th, 2010

女の気持ち ~毎日新聞101128~

 今年3月に夫が他界し半年が過ぎたころ、「一度姿を見せに来てください」と、古里の奈良の友から便りがあった。

 思い切って「行くわ」と返事したところ、示し合わせたように中学、高校、大学のクラス会の案内が来て、今月7日から15日までの間に実現した。

 集まった面々は10代から20代前半の多感な青春時代を共有した仲間であり、中学、高校では受験戦争でしのぎを削った「戦友」でもある。

 加齢による変ぼうはあっても、昔の面影はどこかに残っていて、しゃべり出せばたちまち半世紀前にタイムスリップする。クラス会とは何と不思議な会であろう。

 特に、夫は高校の同級生だったから、私の悲しみを分かち合って、みんな一緒に泣いてくれた。

 私より早く連れあいを亡くした友達から、1人暮らしの知恵も聞くことができて、有意義だった。

 奈良は今年、平城遷都1300年祭でにぎわったが、その熱気も冷め、紅葉に包まれて穏やかなたたずまいに戻っていた。

 奈良から北海道に移り住んで8年目。古里を旅人の目で見ていた自分が、わずか10日ほどの滞在で奈良っ子に戻った驚き。遠く離れていても根っこの部分はつながっていると安堵(あんど)した日々だった。

 優しい多くの友に囲まれて、こんなぜいたくな時を持ててうれしかった。北へ向かう飛行機の中で、天国の夫にクラス会のはしごを報告した。

 

 

昨日、学友の訃報を聞きいたたまれなかった

心残りがイッパイあっただろう

「今日しなければならないことを明日に残さない」をモットウに生活している^ ^*でも

やり残しや後悔ばかりが残るのだろう

後でしようと考えることは、思いも薄くどうでもいいようなことばかりで結局なしえない

この一瞬は貴重な時間・・・宝物