茨城新聞 20180411
「だまし絵」満載
目の錯覚を誘うだまし絵やアート作品が一堂に会する企画展「世にも不思議な美術展〜トリックアートの世界」が、つくば市吾妻のつくばエキスポセンターで開かれている。錯覚が起きる科学の解説もしており、同センターは「見て、触って、写真に撮って楽しんで」と来場を呼び掛けている。5月20日まで。
トリックアートは、角度や影の付け方、鏡の配置などによって、飛び出してくるように見える。闘牛やキリン、マンモスが立体的に迫ってくる体験をできる。「絶叫の岸壁」と題したアートは、巨大ザメの絵の前で撮影すると、サメの開いた口の上に乗ったような写真を撮れる。
「変幻灯」と題した作品は、絵の中のモナリザにさまざまな形の光を投影することで動いて見える。
拡張現実(AR)技術を駆使した専用アプリも無料で提供され、手持ちの携帯端末に入れて絵にかざすと、画面越しに車の写真や動画が飛び出してくる展示もある。
「だまし絵クイズ」は、同じ長さなのに違って見えたり、真っすぐなのに曲がって見えたりする不思議な絵20点を紹介した。
展示では、なぜ錯覚や錯視が起きるのか、視覚の仕組みや脳の働きを科学的に分かりやすく解説している。展示担当の徂徠(そらい)裕子さんは「視覚や体の不思議を知ることで、科学の面白さにも興味を持ってもらえれば」と話している。同センター(電)029(858)1100。