東海第2原発廃炉を訴え
つくばで、広瀬隆氏が講演会
脱原発を訴えるノンフィクション作家の広瀬隆氏の講演会「第二のフクシマ・日本滅亡―東海原発廃炉から始まる新時代」(主催・同実行委員会、共催・脱原発ネットワーク)が20日、つくば市竹園のつくば国際会議場で開かれた。
約800人の来場者が長時間の講演にも関わらず、緊張した表情で耳を傾けていた。広瀬氏の講演は東日本大震災後、昨年9月11日の土浦市開催に次いで2度目。
広瀬氏は米原子力技術者のアーニー・ガンダーセン氏との対談から、東京電力福島第1原発事故の1号機と3号機の爆発の違いを説明、3号機の爆発で即発臨界が行った可能性を指摘し、核燃料プールの核燃料が飛び散ったと考えられるとした。4号機の核燃料プールには炉心数個分の使用済み核燃料が入っており、プールにひびが入るなどして水位が下がり、冷却できなくなった場合、燃料棒のさやのジルコニウムが発火し、核燃料が大気中で燃えるという人類の誰も経験したことの無い大参事となる可能性があるというガンダーセン氏の指摘は正しいとの見方を示した。
そして、「最大の恐怖は4号機にある。早く燃料棒を取り出し、共用の使用済みプールに移動すべき。一応、ビザを取っておき、4号機が最悪の状態になったら海外に逃げ出したほうがいい」と語るなど、昨年の国の冷温停止状態との収束宣言に大きな疑義を呈した。
また、「すさまじい海洋汚染で汚染は既にハワイに到達している可能性が高い」とし、国際問題化している状況を明らかにした。「既に日本全土も汚染されており、風評被害では無く、実被害の状態」とした。地下水の汚染も急速に進んでおり、特に郡山、いわき市の地下水が危ないと語った。
阿武隈川には雪解けで、大量の汚染水が流れ込んでおり、河口付近のノリやコンブ、ワカメなどは危険で「春の訪れはうれしくない状況になっている」と明かした。トリチウムは水に溶けやすく、危険という。
こうした状況から、東海第2原発も東日本大震災に伴う津波で危機一髪の状況にあったことや周辺の断層が活断層と次々に認められていること、茨城にも汚染が広がっていることなどを踏まえ、東海第2原発の廃炉に向け、さらなる努力を呼び掛けた。
最後に参加者たちは、「東海第2原発の再稼働を絶対に阻止し、日本中の原発を止めさせよう」などとの大会宣言を採択して閉会した。
東海第2原発廃炉を訴え ~常陽新聞20120321~
つくばで、広瀬隆氏が講演会
脱原発を訴えるノンフィクション作家の広瀬隆氏の講演会「第二のフクシマ・日本滅亡―東海原発廃炉から始まる新時代」(主催・同実行委員会、共催・脱原発ネットワーク)が20日、つくば市竹園のつくば国際会議場で開かれた。
約800人の来場者が長時間の講演にも関わらず、緊張した表情で耳を傾けていた。広瀬氏の講演は東日本大震災後、昨年9月11日の土浦市開催に次いで2度目。
広瀬氏は米原子力技術者のアーニー・ガンダーセン氏との対談から、東京電力福島第1原発事故の1号機と3号機の爆発の違いを説明、3号機の爆発で即発臨界が行った可能性を指摘し、核燃料プールの核燃料が飛び散ったと考えられるとした。4号機の核燃料プールには炉心数個分の使用済み核燃料が入っており、プールにひびが入るなどして水位が下がり、冷却できなくなった場合、燃料棒のさやのジルコニウムが発火し、核燃料が大気中で燃えるという人類の誰も経験したことの無い大参事となる可能性があるというガンダーセン氏の指摘は正しいとの見方を示した。
そして、「最大の恐怖は4号機にある。早く燃料棒を取り出し、共用の使用済みプールに移動すべき。一応、ビザを取っておき、4号機が最悪の状態になったら海外に逃げ出したほうがいい」と語るなど、昨年の国の冷温停止状態との収束宣言に大きな疑義を呈した。
また、「すさまじい海洋汚染で汚染は既にハワイに到達している可能性が高い」とし、国際問題化している状況を明らかにした。「既に日本全土も汚染されており、風評被害では無く、実被害の状態」とした。地下水の汚染も急速に進んでおり、特に郡山、いわき市の地下水が危ないと語った。
阿武隈川には雪解けで、大量の汚染水が流れ込んでおり、河口付近のノリやコンブ、ワカメなどは危険で「春の訪れはうれしくない状況になっている」と明かした。トリチウムは水に溶けやすく、危険という。
こうした状況から、東海第2原発も東日本大震災に伴う津波で危機一髪の状況にあったことや周辺の断層が活断層と次々に認められていること、茨城にも汚染が広がっていることなどを踏まえ、東海第2原発の廃炉に向け、さらなる努力を呼び掛けた。
最後に参加者たちは、「東海第2原発の再稼働を絶対に阻止し、日本中の原発を止めさせよう」などとの大会宣言を採択して閉会した。