心に効く本の“処方箋” 茨城・取手市が図書館で特別展示
産経新聞
心の疲れや悩みに効果をもたらす“処方箋(せん)”に見立てた本の特別展示が、茨城県取手市取手の市立取手図書館で始まった。心が軽くなるだけでなく、いじめ防止や自殺予防につながる内容も含む100冊超の所蔵本を司書が選び、紹介している。同館は「本を通じて心を『ほんわか』してもらえれば」と利用を呼びかけている。
この時期は暑さによるメンタル面の不調が起きやすく、子供の自殺が増加傾向にあるという。こうした背景を踏まえ、本が癒やしの糧になるようにと特別展示を企画した。
館内にコーナーを設け、「リラックス」「自分さがし」「他者を知る」「心のケア」の4つのテーマに沿った本を並べた。「リラックス」では、写真集や詩、落語の本といった気楽に読めるものを選択。「他者を知る」では、他人との関わり方のヒントを得られるような本を主に集めた。本は全て借りることができる。
司書が選んだ本はリスト化され、同市立図書館のホームページで公開している。取手図書館の大手勉志(つとし)館長は「市外の人にも、自分が住む地域の図書館で借りたり、購入したりするヒントになれば」と話している。
会期は10月30日まで。月曜休館だが、9月3、10日は臨時開館する。
同館のほか、ふじしろ図書館(同市藤代)、戸頭公民館図書室(同市戸頭)でも特別展示を行っている。