気になる記事
未婚・離婚の高齢女性の貧困率は30年代半ばに4割を突破し、50年には45%に達する。「こうした女性が生活保護の対象となるようでは年金制度自体の意味がない」と指摘する。
「一度、千円札を1枚だけ持って、スーパーへ買い物に行ってみてほしい」と提案する。現役時代に外食していた高級な牛肉などの食材を簡単に買えないことが実感として分かり、節約意識を高めるのに役立ちそうだ。
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女の気持ち 自然のおきて
毎日新聞2019年8月26日 東京朝刊
今年の夏は猛暑続きで、北国岩手でもエアコンなしの職場はキツかった。お寺の札所勤めは外掃除も大事な仕事なのは分かっている。だが、一通り終えると汗みずくになり、着替える場所もなく、扇風機の風を浴びながら途方に暮れる。
ある朝のこと。いつもの場所を掃き始めると、アブラゼミが1匹転がっていた。役目を終えたものとみえる。ほうきで掃き寄せようとすると、羽をバタバタさせて「まだ生きてるのに」と言わんばかりだ。「ごめんごめん」と心の中でわびながら草の上に置いてやる。
長い暑い一日を終えて帰ろうとしたとき、あのセミはもうむくろとなり、アリがたくさんたかっていた。すでに胴体はほぼなくなり、羽が残っているだけだった。
自然界の仕組みは厳しくも理にかなっている。輪廻(りんね)と言ったら大げさになるかもしれないけれど、こうして何もかも無駄にはならず、またもとの自然界へ返っていく。
ところが、人間は自然界の頂点に立っているのだと勘違いして、処理できないさまざまなものをつくり出してしまった。プラスチックごみは目に余る。そして放射性物質は果たして制御されていると言えるだろうか。動植物、そして母なる地球に謝らずにはいられない。
お寺の境内は小さな生き物たちのすみかである。毎日のように接していると虫でさえいとおしくなり、自然のおきてに逆らうようなことをしてはいけないと改めて気付かされる。
市民大学講座 小川芋銭と取手、関係の深さ学ぶ
毎日新聞2019年8月23日
かっぱの絵で知られる牛久市の画家、小川芋銭(うせん)(1868~1938)と取手市との関わりを学ぶ市民大学講座が開催された。講師は、小川芋銭研究家の北畠健さん(71)=桜川市。取手の俳人らとの親密な交友を解説し「芋銭は取手の人たちに愛され、牛久よりも関係が濃密だった」と述べた。
講座のタイトルは「取手と芋銭」。取手市教育委員会が主催し、12月まで全5回の予定。初回の21日は、芋銭の生涯を追った。
芋銭は小学校を卒業後、上京し、画学専門校で学んだ。1899(明治32)年に取手の俳句会「水月会」に加わったのを機に俳人らと交流し、取手で「よく酒を酌み交わした」という。
還暦の祝賀会は取手の料理店で開かれ、古希の祝賀会も取手の長禅寺だった。北畠さんは「取手を掘り下げるといろいろな史料が出てくる」と語った。芋銭については「中国や日本の古典を独学で学び、学者も裸足で逃げ出すほどの深い教養を持っていた」と説明した。
受講した市内の農業の男性(64)は「芋銭の作品が好きだが、取手との関わりは知らなかった。奥が深い」と興味を抱いていた。
寄付 戸田さつきさん、反射材を中学生に 取手市立中2500人分
毎日新聞2019年8月22日
犬のリードを製造・販売する「RUMKA(ルンカ)」(取手市)の経営者、戸田さつきさん(40)が市立中学の全生徒約2500人分の反射材を寄付した。大きさは縦5センチ、横10センチ。市は学校を通じて夏休み明けに配布し、自転車などに付けて夜間の事故防止に役立ててもらう。
戸田さんは6月末の夜間に運転中、自転車に乗った中学生のたすきの反射材があまり光っていないと感じた。自社製品に使っている反射材の方が目立つと考え、製造元の「ユニチカスパークライト」(本社・京都府)に相談。同社が提供してくれることになった。船舶の救命浮輪や救命胴衣に使われるほど高性能の反射材だという。
戸田さんは7月上旬、阿見町にも町内の全小中学生約3800人分の反射材を寄付。取手市役所は7月24日に訪れ、「起業を応援していただいた取手に恩返しができてうれしい」と語った。藤井信吾市長は「2学期に入ると日没が早まる。下校時の安全確保に役立つ」と感謝した。