90歳を超えた方の絵手紙
温かみがありますね。
「はあとぴあ」さんでは、水曜日以外の午後に
付1回 絵手紙を教えて下さる方を探しています。m(__)m
女の気持ち ラブレター 茨城県取手市 伊藤さん
毎日新聞 20140225
夫の一周忌を終え、少しずつ遺品整理を始めることにしました。思い出深い物を手に取るたびに時を忘れてしまいます。
そんな中、40年ぶりに忘れられていたたくさんの手紙が出てきました。あのころ、携帯電話のない時代でしたので、東京と千葉との間で、ラブレターを出しあっていました。会えるのは月に1度か2度……手紙が2人の唯一の支えでした。
手紙のおかげで結婚し、子供たちにも恵まれ夢のような幸せな生活でした。でも40年間の長い歳月には、人並みの苦労も経験しました。夫の両親と途中同居、家を新築し子供の教育と、彼も私も夢中で働きました。
子育てが終わり、両親の介護、そして、みとり。気がついた時、2人の心と夢は交わることがなくなっていました。それに彼は大病を患い、医者から告げられた言葉は、取り返しのつかない状態のものでした。残された時間はあっという間でした。
結婚前、伴侶となる人と槍ケ岳に登ると決めていた! それは君だよと言ってくれ、山登りを教えてもらいました。たくさんの思い出、宝を残してくれたのにいろいろあって晩年、彼の優しさに背を向けていました。
夫の死後、現実感がなく泣けなかった私は、今ラブレターを何度も読み返し、初めて心からの涙が流れました。若い日の恋しい「彼」に会えたのです。優しく最高にすてきだった彼は、言葉いっぱいの愛であふれていました。「お父さん、大好きでした。届かない手紙を送りました!!」と呼びかけています。
東京芸大卒業・修了作品展 取手市長賞に樋口さんと宮尾さん
産経新聞 20140225
東京芸大取手キャンパス(取手市小文間)で毎年開催されている卒業・修了作品展の取手市長賞に、
樋口拓さん(25)=東京都台東区=の陶芸作品「ナプシャル・カラーレイション」と
宮尾耕平さん(26)=千葉県船橋市=の彫金作品「うごめく」が選ばれた。
ナプシャル・カラーレイションとは英語で婚姻色という意味で、結晶釉(ゆう)を施した。
樋口さんは「子供の頃、川で魚捕りをしたときに見た魚のヒレと婚姻色をモチーフにして
自然から受ける感動を作品を通して伝えたい」とコメント。
「うごめく」は、細い線で彫ることの積み重ねが醸し出す迫力ある作品。
宮尾さんは「心にうごめくさまざまな気持ちを、そのままの形で表現することで
彫りの線の美しさや新しい見え方を見つけられたらと思った」と説明している。
ナプシャル・カラーレイションは市役所藤代庁舎2階秘書課前、
うごめくは市福祉交流センター1階に3月中旬から展示する予定。
女の気持ち 今年の桜は 毎日新聞 20140224
昨年の今ごろは、息子の大学受験で気持ちの落ち着かない日々を送っていた。前期の試験に落ちてしまったが、彼なりのプライドから後期も同じ大学を受けるという。希望がかなうのはほぼ無理だろうと、親は予備校のお金の算段をしていた。
後期試験発表の当日。午前10時にパソコンで合否を確かめていた息子が最初に発したのは「えっ!」だった。なんと番号があるという。私はキャーと叫び、夫は息子と抱き合った。
その日のうちに部屋を探すため空港に向かった。高速インターの入り口には何本もの桜。満開である。青い空に溶け込むような花びらの色。助手席の息子の笑っても笑っても止まらない笑顔、ホントにサクラ、咲いたんだ。この光景は一生忘れられないと思った。
一昨年は義父を見送った春だった。お骨とともに火葬場の外に出た時、少し満開を過ぎた桜が強い風に舞っていた。泣いても泣いても止まらない涙で眺めた。この景色は一生忘れないと思った。桜の花びらにたくさんの思い出が重なる。
そういえば随分昔、進むべき道が見えなかった頃、夜桜の下でブランコをこぎ続けた日もあったなあ。
これから先、私はどんな桜に出会えるのだろう。どんな気持ちで眺めても、桜は黙って桜の花を毎年忘れずに咲かせるのだろう。
今年の春は穏やかな気持ちで、この花たちにであえますように。
女の気持ち ネットの新聞 毎日新聞 20140224
新聞を読めた。やっと今日(16日)の新聞が。
甲府市は観測史上記録的な豪雪で、新聞が昨日から配達されていません。定年退職してから朝食の後、ゆっくりコーヒーを飲みながら隅々まで時間をたっぷりかけて読むのが楽しみの一つだったのに……。ああ、読みたい!
大通りに出るまでの道を確保するために、ご近所の皆さんと朝から懸命の雪かきを済ませ、汗をふきふき、突然思い出しました。折り込みチラシに購読料だけで、ネットで毎日新聞を読めるって書いてあったことを。昼ごはんも忘れ、会員登録をし、たった今新聞の活字を読みました。
羽生結弦くんの笑顔が飛び込んで来ました。地元の雪害も読みました。車の中やホテル、電車の中で夜を明かした方々に比べれば、今の私は電気もつくし、暖もとれる。
車は雪で埋没し、家の前の道路は車が通れる状況にはないけれど歩けばなんとかなる。通常の暮らしになるのは、いつになるかわからないけれど、孤立していないことだけは確かだ。新聞も読めたし……。
いつものことが当たり前にできないこと、その不便さはそうなってみないとわからないことが実感できた。新聞を読めたことに感謝します。ありがとう。
散歩道 詐欺防止、農協支店に感謝状−−利根町 毎日新聞 20140223
取手署の塙俊夫署長は19日、詐欺被害を防いだとして
利根町中田切の「竜ケ崎市農協わかくさ支店」(石橋達夫支店長)に感謝状を贈った。
70代女性から1月31日、支店に「600万円下ろしたい」と電話があり、
同農協共済部の河村嘉浩さん(38)が女性宅を訪れると、
女性は息子をかたる男の作り話を信じていた。
河村さんがその場で息子本人の携帯電話にかけるよう説得、連絡が取れて詐欺と判明した。